今後の日本経済を素人なりに考えます。
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    Author:ひーりん(heelin)
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    日本経済が今後どうなっていくのか興味がが有る、というか心配になって、いろいろな本やネットの情報を調べてみました。
    経済に関してはど素人ですが、好奇心だけで突き進んでみます!!^^;



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    アメリカの金融緩和(QE)と日本の金融緩和の今後 ~野口悠紀雄氏の分析~

    アメリカの問題は、企業利益は増えても雇用増や賃金上昇にはつながらない事のようです。
    企業利益が増え、高所得者はどんどん給料が上がって行く。それなのに失業者はずっと失業したまま。一般労働者の給料は上がらない。給料は上がらないのに、インフレなので物価は上がっていく・・・。アメリカの金融緩和後の実体はこのような事であり、所得格差の拡大が問題である、と野口悠紀雄氏は提言します。

    ※ただし、アメリカの失業率について、リーマンショックの金融危機前に4%台だった失業率が金融危機の時に9%台に上がり、その後わずかながらも下がり続け2013年3月時点では7.6%になっています。労働者の賃金も企業利益の伸びに対しては増え方は少ないですが、わずかづつは上昇しています。これは、企業がいったん減らした雇用や賃金は業績が改善したとしてもすぐには回復させないこと、それらの回復には時間がかかる事である事をもの語っていると思います。今日の世界では、大きい小さいの差は有れ、バブル(もしくはミニバブル)発生とそのバブル崩壊が常に繰り返されていく世の中であると思います。そして、バブルが崩壊した時の一番の被害者が一般の労働者であり、失業してしまう人々です。バブル崩壊により失業率が上がり賃金も上がらない、そして企業の利益水準が復活しても雇用や賃金の回復に時間がかかる、となれば、バブルの恩恵よりバブル崩壊のダメージの方かはかり知れないと感じます。「バブルを体験してみたい」と言う声もたまに聞きますし、「バブルで株などで儲けられたらうれしいな」とかも考えてしまいますが、バブルは、実体経済に対しての弊害が本当に大きい、良くないものだ、強くそう感じます。

    話がそれましたが、アメリカは一見経済が好調のように見えるが雇用や賃金が上昇しない原因に関して、野口悠紀雄氏は下記のように言っています。

    理由① 新興国の工業化で先進国の製造業が縮小し、賃金の伸びも低くなった。(日本と同じ状況。)
    →(例)アップルのIphonなどは世界中の企業で水平分業で安い労働力で安い原価で製造し、高く売って利益を得る。しかし水平分業のほとんどがアメリカ国外で行われ、アメリカ国内の雇用は増えない。
    ※日本では、この新興国の工業化による製造業の縮小によって、製造業からサービス産業への労働力のシフトと所得の低下が起こり、デフレの根本的な原因となっているという野口氏の考えを以前見ました。でもアメリカがなぜデフレにならないかと言う事に対しては、ガソリンなどのエネルギー価格の上昇や、アメリカでは移民流入などで人口が増加し、家賃などのサービス価格が上昇した事によるとされています。

    理由② アメリカ国内で伸びたのは、金融サービスなどの高度な専門分野のサービスである。その分野に携わっている少数の人だけが高い所得を得るようになり、所得格差が発生した。

    野口悠紀雄氏は、上記①、②のような構造的な問題に対して金融政策で対処する事は誤りであると断じます。
    アメリカの場合はこれに対処する方法が社会保障制度の拡充・・・医療保険制度・失業保険・税を用いた資産の再分配の促進・・・これらが対応策であると。オマバ大統領が一生懸命進めている内容ですね。

    また、アメリカの金融緩和の弊害として、日本の国債に流れ込んだ資金による国債バブル(異常に金利が低い状態)の発生や、欧州で起こったユーロ危機の引き金になったのだと野口氏は言います。金融緩和でのマネーは、どこに流れこんでどんな影響を与えるか読めないというのです。

    ここまで考えた個人的な印象・・・
    金融緩和はある特定の人々が非常に恩恵を受けやすいもの
    ・一般労働者の所得改善、失業率改善にはなかなかつながらないもの
    ・国際的な悪影響が起こりうるもの(バブルや国債金利への影響など。日本国債自体の金利の動きも怖い。)

    これらが有ると思います。当然、政策を行っている日本政府も上記の事くらいは十分理解していると信じています。個人的には金融緩和による日本経済の活発化は必要と思っていますが、政府には上記の事を十分気をつけて政策を進めていただきたく、今後を見守りたいです。






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    アメリカの金融緩和の実体経済への効果は?野口氏の分析

    日本の異次元金融緩和政策の行く末を考察するにあたって、アメリカの金融緩和(QE)の事を考えてみる事は有効だと思います。

    リーマンショック後、アメリカは下記の金額規模の量的金融緩和に踏み切りました。
    QE1 08年11月~10年6月  (アメリカ国債)3000億ドル、(MBS)1.25兆ドル、(その他)1750億ドル、合計1.725兆ドル
    QE2 10年11月~11年6月  (アメリカ国債)6000億ドル、合計6000億ドル
    QE 3 12年 9月~(制限無し) (MBS)月400億ドル(継続中)
    ※MBSとは、住宅ローン担保証券。QE1は、MBSの際限無い価格崩壊を防ぐものであった。

    QE1により住宅価格の下落は止まり、金融機関は回復したので、リーマンショックの処方箋としては適切なものだったと評価されると思います。

    リーマンショックの時は世の中のみんなが経済に疑心暗鬼になり、経済活動が停止に近い状態に陥りました。そのような状況を打開する手段としては、量的金融緩和はすごく効果が有ったと言えると思います。

    では、金融緩和が実体経済へどのような影響を与えるか?野口氏は、さまざまな要素を上げて下記のように分析、考察します。

    ・マネーストックは金融緩和中、期待されるような増加傾向が見られなかった。
    ・失業率はリーマンショック前は4~5%台だったものが、QE1~QE2を行ってもなかなか9%台から落ちてこず、8%台に高止まりしている。
    ・QE3は、アメリカの雇用情勢が改善しないので実施に踏み切られたと言われているが、QE3後も目覚ましい失業率の改善は見られない。
    (リーマンショックで880万人の雇用が失われ、その後410万人しか回復できていないとの事。)
    ・アメリカ経済の問題は、所得賃金が伸びない事。いわゆる格差社会のひろがりである。その理由は以下の分析からである。金融緩和後にはアメリカの名目GDPは回復に向かい、12年4~6月にはリーマンショックの落ち込み前の08年4~6月の時点から8.3%増の回復を達成。企業利益も10年1~3月にはリーマンショック前の水準に回復し、12年4~6月には07年4~6月より18.8%も多くなっている。それにも関わらず、名目GDPの半分しか賃金所得は増えない。

    これらの事から野口氏は、名目GDPや企業利益が増えているのに失った雇用の回復や賃金所得は増えず、金融緩和によって所得格差が広がってしまう問題の実体を浮かび上がらせます。金融緩和は格差を広げるだけであり、社会のひずみを広げる行為である・・・。野口氏のメッセージが伝わってきます。

    では、アメリカの金融緩和の結果として、なぜこのような偏りが出たのか、それへの対策としてどのような事が有るのか、という野口氏の提言について次回見てみたいと思います。
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    金融緩和でジャブジャブのマネーが向かう先は・・・バブル?

    金融緩和でマネタリーベースを増やし、金利が下がることでお金を借りる人が増え、マネーストックが増える事が景気回復の流れである事をこれまで見てきました。しかし、今の世の中はマネタリーベースを増やしてもマネーストックが増えない事が新たな常識となりつつあるようです。
    アメリカの金融緩和QE1~QE3においても、マネーストックの増え方は少ないという事実が有るとの事です。

    なぜ、マネタリーベースが増えてもマネーストックが増えないかという事に関しては、経済学的に貨幣中心的立場に立つか、実体経済中心的に立つかによって考えに差が出てしまいます。

    貨幣中心的立場の考え方は、マネタリーベースを増加させれば必ず物価は上がるものであり、上がらないのは増加量が足らないからだという事になります。

    実体経済中心的な考えは、企業の投資意欲が低迷している時にマネタリーベースをどんなに増やしても、どんなに金利を低下させても意味がない、となります。企業の投資意欲を回復する事、すなわち企業の競争力改善、業績改善が進んでこそ投資意欲が起こり健全な景気回復が可能になる、との考えになります。

    今の黒田総裁が前者、白川前総裁が後者という事になります。名前も白と黒とで対象的ですが、考え方も180度異なり対照的であり、ある意味面白いです。どのような結果になるにしろ、時が過ぎて将来の日本から今の日本を振り返った時に、歴史的な転換点の記録となるものと思います。

    個人的には。
    白川前総裁の手堅い考えがもっともな事だとは思います。
    しかし、製造業がここまで低迷気味となった日本に対して、業績改善のきっかけを与えられるものなら与えてみたく、黒田総裁の政策の行く末をしっかり見たいと思います。(積みあがった赤字国債の動きがとても心配では有るのですが・・・)

    しかし、企業の投資意欲が少なく借り手が無い時のこの異次元量的緩和でジャブジャブになったマネーはどこに向かうでしょうか?

    土地なのか、株なのか、私のレベルでははっきりと「これ」と言う事はできませんが、どこかにバブルが起こるはずと思います。すでに東証REIT指数が上昇りており、不動産価格の上昇が予測されているようです。いままで安かった分価格が上がるのでしょうけど、どこまで上がるのか。バブルは終わってみなければわからないと言いますから。

    バブルは、日本で起こるのか、それとも海外に流出したマネーがアメリカか、アジアか、ヨーロッパで起こすのか。一国の金融政策が世界に影響を与える世の中です。ミニバブルなのか大きなバブルなのかは分かりませんが、起こらないと考える方が不自然と思います。どこかでバブルがはじければ、その悪影響は全世界に影響するものと思われますが、そうなった時にその悪影響が少なければ良いのですが・・・。


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    金融政策がデフレと円高の是正に有効である‐‐‐浜田宏一氏

    ---「金融政策だけではデフレも円高も阻めない」・・・・これが経済学200年の歴史に背を向ける「日銀流理論」だ。---

    浜田浜田宏一氏の、「アメリカは日本経済の復活を知っている」、のまえがきの一節です。
    逆に言うと、浜田氏は金融政策がデフレと円高の是正に有効である事を強い信念を持って考えています。

    ここでは、リフレ派の第一人者である浜田氏の考えを追ってみましょう。

    浜田氏は、金融緩和でお金余りの状態にかかわらず人々がお金を借りたがらない事こそが、デフレの弊害であると指摘します。

    デフレの世の中は、貨幣の価値が上がっていくという事。金利がゼロというが、実は借りたお金に対して返さなければならないお金の価値は上がってしまっている。デフレ下では金利ゼロでも、経済学で言うところの「実質利子率」が発生している。返却する額の方が大きな負担となる事は、お金を借りたいという気持ちのブレーキになるはずだ。
    ・お金がジャブジャブ、金利がゼロでも借り手がつかないというのは正確ではない。お金を借りるには担保が必要だ。デフレ下では不動産、証券などの担保資産の価値が下がってしまうので、担保が提供できなくなり借入ができなくなる。

    一見もっともな話です。デフレだから、お金を借りないのだと。
    お金を借りる人がいないからデフレになるのだ、という話と、デフレだからお金を借りないのだ、という話。
    卵が先か鶏が先か・・・に等しい議論にも思えます。

    しかし、この堂々めぐりを打開する「きっかけ」に関して浜田氏は言及します。

    ---「デフレを脱却するには、予想も重要な要素です」という事だった。金融緩和はさまざまな経路で効くが、最も早く効くのは予想を通じてである。「予想、期待形成に注意して下さい」と小泉首相には伝えた。(P.87引用)---

    人々の景気に対する心理的な作用、良くいえばその心理的な作用の効果を利用して、悪く言えば騙してでも「今後景気が良くなる」と人々に信じこませる事によって、実際に景気が良くなるという事だと思います。

    浜田氏は、過去の日銀が、心理的にデフレに導いてしまった事をしきりに本文中で述べます。
    浜田氏は、金融政策だけではデフレ脱却には不十分だと思っています。「金融政策+心理的効果」これをセットにする事が重要、と考えていると思います。(本文で明確にそう言っている訳では有りませんが、私にはそのように感じ取れました。)

    心理的に働きかけるパフォーマンス、それが「異次元金融緩和」「インフレターゲット」、また「アベノミクス」という言葉なのだと思います。

    同じ事の繰り返しかも知れませんが、金融緩和がデフレ脱却に有効であるというより、デフレ脱却の為に金融緩和と心理作戦を利用する、ということですね。

    結局、人々が何を信じるかにかかっているなと思いました。
    今後、日本の景気が実際に上向いていけば相乗効果でどんどん良くなるでしょう。
    逆に、なんらかの理由によって人々が金融緩和の効果に懐疑的になってしまうと、ますます景気回復が困難になるような気がします。

    私は日本人ですから、もちろん景気回復を信じる側に回り、日本経済の復活に貢献して行きたいと思います。

    ところで、リフレ派、反リフレ派の両方の考えを見る中で気付いた事があります。

    リフレ派の方は、心理的作用面の効果を強調する反面、国債残高が積みあがる危険性やそれを回避する方法など、今後想定しうる危機に対する回避方法などの言及が少ないと思います。

    反リフレ派の方は、データに基づく詳細な分析により理論を打ちたてますが、心理的作用面の効果やその利用には無関心な傾向が有りそうです。

    今後も、リフレ派・反リフレ派両方の考えを参考にして、じっくり考えて行きたいと思います。
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    金融緩和ではデフレを脱却できない?野口氏の分析

    なぜ、日本はデフレなのでしょうか。

    個人的には、人々がお金を使わなくなったからだろうと漠然と考えていました。
    年金問題もあるし、給料が増えない世の中、将来お金が増えない(と言うより減る一方の)世の中、お金を使わないに越したことはない。ダイソーとかユニクロとか、安くてそれなりの物を買う事ができる、工夫次第で何とかなる世の中。お金を使わず贅沢をしない世の中。それでデフレなのかと。

    しかし、野口氏の分析は上記のような漠然とした予想とは異なるものでした。
    データに基づく考え・・・しかし野口氏の推論も入った(?)考え。

    野口氏は、消費者物価を考える時に財価格とサービス価格を分けて考えなければならないと言います。
    確かに、これを分けて考えると、いままで見えていなかったものが見えて驚きました!

    ちなみに財とは・・・衣服、食べ物、住居、家電製品、車などの、目にみえる有形の商品の事。
    サービスとは・・・人が手助けしてくれる行為で、目に見えない無形の商品。税金を投入する公共サービスと、民営の一般サービスが有る。
     公共サービス=医療・福祉サービス、運輸・通信関連サービス、教育娯楽関連サービス、公社家賃など。
     一般サービス=外食、民営家賃、医療・福祉関連サービス、教育関連サービス、通信娯楽関連サービスなど。
             
    野口氏は1990年代と現在までの財とサービスの価格指数を分析して、価格が下がっているのは財であり、サービスに関しては価格が上がっている事を指摘します。ただし、高速道路無料化や高校無償化などのばらまき政策が実施されたタイミングでサービスの価格も低下し、結果としてますますデフレが加速してしまった事にも言及されていますが、過去の大方のタイミングでサービスの価格指数は上昇基調だったのです。

    この理由が下記とされています。
    ・財の価格が下がるのは、新興国の工業化によって家電製品・PCなどの耐久消費財の価格下落が顕著だった。
    ・サービスの多くは貿易可能では無い為、グローバルな条件変化の影響を受けにくく価格が下落しにくかった。
    (でもなんでサービスの価格が上がったかについては触れられていません。後にでますが、サービス産業の労働者は増えたが賃金は下がったと有ります。例えば、昔は1名でやっていた仕事を2名でやるようになって、その代り給料は0.7倍くらいになったようなイメージですかね。1名=1.0だったものが2名=0.7×2=1.4、のような感じ?(実際はそんなに極端ではないと思いますが。))

    ここからの野口氏の話の展開が、個人的にちょっとびっくりした内容でした。

    野口氏が、さまざまな統計データから展開する考え

    ・財の価格が下落する一方で、サービスの価格は上昇した。
    ・製造業(=財の供給者)の賃金は緩やかに上昇した。反面、非製造業(サービス産業)の賃金は下落した。

    まずここで、「え?サービスは価格は上がっているのに賃金が下がっているの??」と驚き。
    逆に、製造業は価格が下落しているのに賃金が上がっている。(!)
    この理由が下記に示されています。

    ・製造業の供給主体は大企業が中心。サービス産業は中小・零細企業が中心。(言われてみればそうかも・・・)
    ・製造業は、価格が下がって利益が出なくなったのに対応するため雇用を減らした。
    (1992年→2010年で400万人も減少したと。)
    ・製造業が減らした雇用をサービス産業が引き受けた。
    (ほぼ一定か微増と。しかし製造業から減った400万人の計算が合わない人たちがどうなったかについては言及が有りません。フリーターなどになったという事でしょうか。)
    ・おもに大企業の製造業は、終身雇用的な継続した賃金上昇や労働組合の力が寄与。
    ・サービス産業は中小零細企業が多く、終身雇用的な硬直性が弱く労働組合も弱い。結果、賃金が低く伸び率も低くなった。

    つまり、賃金が高いところの労働者が減り、賃金が低いところの労働者が増えたと。
    デフレの根本的な問題は、所得の低下である、と言っています。

    上記、野口氏が統計データをもとに考察している内容ですから、大部分が正しいと思います。
    世にいう格差社会ですね・・・(泣)

    これに対する野口氏の提言が下記。
    ・製造業の縮小は不可避と考えるべき。(新興国の工業化の世界的な流れ)
    ・製造業が雇用を縮小させるので、製造業以外の産業で雇用を吸収する必要がある。
    ・単なる受け皿ではなく、生産性が高い分野での雇用を増やすことが必要。
    ・これを実現するには新しい産業の創出が必要。
    ・政府が行うべきは、金融政策ではなく新しい産業の成長を阻害している諸要因の除去である。
    ・・・これら・・・もっともな事ではありますが、具体性には欠けますね。もっと違う考え方もできるような気はしますが、いろいろな意見が有るところと思われ、ここがリフレ派、反リフレ派の分かれ道になりそうな気もします。

    野口氏のデフレ理論は以上のようなものです。
    この考えであれば、金融緩和をしてもサービス産業の人々にはなかなかお金が回らず所得も増えないでしょうから、
    金融緩和は意味無い!金融緩和ではデフレは脱却できない!」
    という事になります。

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    野口悠紀雄氏は、日銀が際限無く赤字国債をファイナンスする財政弛緩を警告します。

    野口悠紀雄氏の「金融緩和で日本は破たんする」の中で最も言いたい事(今後の日本を最も心配している事)は下記だと思います。

    ---日銀による財政赤字ファイナンスを容認できる第三の基準は、「政府が財政規律を維持できるかどうか」である。もしできるなら、一時的な時間稼ぎとして容認できる。しかし、できなければ非常に危険だ。「赤字垂れ流しをやっても日銀が処理してくれるから大丈夫」と言う事になり規律はますます失われる。(P.103)---

    今後も日本は財政赤字が続きますから、それに対する政策としては
    ①財政支出の削減
    ②増税
    日銀による財政赤字ファイナンス(日銀国債引き受けに等しいもの)
    ですが、もっとも痛みの無い③に偏り財政弛緩が進み、赤字国債が際限なく増えると野口悠紀雄氏は断言します。

    確かに上の意見は正しいと思います。
    民主党時代の「事業仕分け」を見ていても、財政支出削減の困難さが良く分かりました。
    増税は日本国民が最も嫌がる政策です。また、増税は景気を冷え込ませますし、タイミングが難しいでしょう。
    そうすると、③の日銀のファイナンスにかたよる事は火を見るより明らかですよね。

    しかしアベノミクスでは、日本の景気を上向かせ税収を上げ、また緩やかなインフレを導くことによって借金を目減りさせる事を目指しています。景気が上向くことが必須ですね。

    もし上向かない場合・・・日銀国債引き受けに等しいオペレーションがずっと続き、国債の残高がすごいことになって行くでしょう。そうなったら何が起こるか分からない・・・と野口悠紀雄氏はすごく心配しています。

    と言うのも、野口悠紀雄氏は「金融緩和ではデフレを脱却する事はできないし、景気を回復する事は出来ない」という持論を持っているのでなおさらなんですね。

    次回、金融緩和の効果に否定的な野口悠紀雄氏の考えを追いたいと思います。


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    日本経済にとっての円安、円高とは何かを考えてみると・・・

    結局、日本経済にとって円安が良いのか、円高が良いのか・・・どうなんでしょう??

    いろいろな人のいろいろな話があります。

    一つ言えそうなのは、円安も円高も行きすぎたらデメリットが大きくなるという事です。
    一口に円安とか円高とか言われますが、そもそも適正値の概念が必要ですよね。
    明らかに、1ドル=70¥台はヤバイ円高だったと思いますし、1ドル=200¥まで行ってしまうと円安の行きすぎ、と思います。

    では、いくらが適正値なのか。これにはさまざまな説が有り、100¥くらいが適正と言う人もいれば、130¥くらいが適正と言う人もいます。いろいろな要因が絡むので、単純にこれ!と言えないところが経済の奥の深いところですね。リフレ派、反リフレ派、いろいろな考えがあるのもある意味うなずけます。

    ところで、円高・円安を考える時に、国際的なお金のやり取りが黒字なのか赤字なのかを絡めて考える事が有効など思います。黒字なのか赤字なのか、それを判断する基準の一つとして、経常収支というものがあります。
    経常収支は下記の4つの内容に分類されます。

    ◆貿易収支   ・・・ モノの輸出と輸入の差額から算出
    ◆所得収支   ・・・ 対外直接投資や証券投資の収益 
    ◆サービス収支 ・・・ サービスの取引
    ◆経常移転収支 ・・・ 政府開発援助(ODA)のうちの医療品などの現物援助

    この中で大きな金額なのが貿易収支所得収支です。

    2011年の統計から
    貿易収支 : 輸出63兆¥ - 輸入64兆¥ = -1兆¥
    所得収支 : 受取18兆¥ - 支払 4兆¥ = 14兆¥

    2011年は円高でしたから、輸入64兆¥は円安になると金額がもっと膨らむと思いますが、円安になれば輸出企業が好調になり、輸出額も増えるものと推測されます。

    所得収支は、海外から支払われるお金、支払うお金は、単純には円高の時の方が得と思われます。 

    上記を見て個人的に思うのは、円安にして輸出63兆¥を伸ばした方が日本経済にとってプラスなんだろうな、という事です。

    確かに輸入額も増えるでしょうけど、輸入された材料・原料・その他は企業によって付加価値が高められてまた海外に売る訳ですから、付加価値の分、輸出額が大きくなると思うのです。円安で輸出企業が好調になればなおのこと、貿易収支は黒字に向かうのではないかと。

    やっぱり、適切な円安は日本にとって良い事なんだと思います!!(^^)!
    (適正値がいくらなのか、は難しいとことかも知れませんが・・・)
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    人々は、円安は日本経済にプラスだ!と感じやすい傾向が有るようです。

    円安円高、それぞれのメリットとデメリットを考えてみました。

    円安で恩恵を受けるのは輸出企業です。
    輸出企業とは、自動車、工業機械、電子機器など。代表的な社名で言うと、
    自動車  : トヨタ、ホンダ、日産、マツダ、三菱自動車
    電子機器 : ソニー、キャノン、東芝、日立製作所、パナソニック、シャープ、任天堂
    など。有名どころですね。
    円安になると、これらの企業の業績改善が新聞紙上などのメディアでにぎわう事になります。
    株価も上がります。だから、人々にとって円安が良いイメージと結び付けられやすいと言います。

    逆に円安の恩恵を受けられないのは輸入企業です。
    石油やガスで火力発電を行う電力会社、穀物の食品会社、貴金属の会社。
    都市ガス、プロパンガスなどのエネルギーや紙パルプ。
    輸入家具のニトリ、ヨーロッパから靴を輸入しているABCマート、ブランド品などなど。

    輸出企業と輸入企業、それぞれ円高円安のメリットとデメリットが相反する関係ですが、メリットとデメリットのあらわれ方(人々の感じ方)には違いがでるようです。

    上にも書きましたが、人々が円安のメリットを感じやすい要因として、企業業績にあらわれる時間が短い事が有るようです。輸出企業は売り上げで得られた外貨を手元に持っているので、円安になった時に即座に円換算額がアップすることになり、売上高アップ、利益アップと計算されます。

    一方輸出企業は、手元に持っているお金が円です。売るのも日本国内ですから、売上高も変わりません。すでに輸入済みで売ろうとしているものは安い時に仕入れたものであり、ただちに値上げはしません。ゆくゆくは円安の影響が出て、値上げなどの検討が必要になるのですが、輸出企業に比べて輸入企業へのあらわれ方にはタイムラグが発生します。また、輸入しているものは石油や食料品など絶対に必要なものなので、購入量が減らされる事はありません。ゆくゆくは値上げが実行されて、日本国民の大勢から、広く少しずつ徴収される形になります。(課税と似ていますね。)絶対に必要なものなので値上げも受け入れられやすく、輸入企業も大きなダメージは受けないものと思われます。

    上記のような事で、円安の時に人々は、デメリットよりメリットの方に大きなインパクトを感じるのでしょうね。

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    野口悠紀雄氏の、2005年~2007年の日本の円安の分析

    量的金融緩和円安になる。余ったお金が株式市場などに向かうから株高になる。銀行が余ったお金で国債を購入するので国債価格が上昇(金利が低下)する・・・。前回までいろいろ考えて、日本の現状がなんとなくわかってきました。(わかってきたような気がしているだけ・・・かな?^^;)

    でも、円安日本経済を良くしてくれるのでしょうか。

    金融緩和で~」の野口悠紀雄氏は、2003年に政府と日銀が行った大規模為替介入がきっかけとなって05年~07年に生じた円安の時の日本経済の分析を引き合いに出して、円安だけが日本経済を良くするのではなく、他の要因も複雑に絡んでいるのだ、と訴えています。

    05年から円安レートに転じた為替レートは、07年には1ドル=120¥台にまでなりました。
    円安により輸出が増大し、経済成長率が高まって税収も増え、輸入インフレによって物価下落も抑えられたとの事です。この事だけを見れば、「やっぱ円安はいいことじゃん!」と思えますが、野口悠紀雄氏はこの時の日本は根本的な景気回復がもたらされていた訳ではなく、持続可能なものでは無かった事を分析します。

    野口悠紀雄氏は、景気が回復する局面ではマネーストックが増えるはず、と思っています。ほかの記事でも書きましたが、銀行がお金を貸すほどマネーストックが増えるのでしたね。逆説的ですが、銀行がお金を貸すことが増えている、というのは、設備投資や住宅投資が盛んという事であり、景気が良くなっている事なんですね。しかし05年~07年はマネーストックは増えていなかったんです。

    野口悠紀雄氏は、この時の日本はアメリカの住宅価格バブルに乗っていただけだ、と言います。
    その住宅バブルが起きた要因のひとつとして、2003年に行った日本の大規模為替介入の影響があるとの事。
    円安介入で海外に流出した円がアメリカの住宅バブルを加速させたというのです。

    ということは、リーマンショックが起きてしまった原因には日本にも責任があったんですね!?
    (サブプライムローンという商品自体が存在するかぎり、遅かれ早かれリーマンショックは起こったでしょうか、後から考えると日本の政策があのバブルの成長と崩壊を早めた、と言えるかも知れませんね。)

    整理すると下記です。
    ・05年~07年の円安と日本経済の改善は、アメリカの住宅価格バブルに乗っただけのものであり、持続可能なものではなかった。
    ・円安で輸出が増え潤った事は事実だが、それはアメリカのバブルの恩恵を受けただけだった。
    ・結局バブルが崩壊し、世界中が深刻なダメージを受けた。

    野口悠紀雄氏が曰く
    ---現代の世界においては、金融政策は世界的な資本の流れに大きな影響を与える。それこそが主要な効果である。---
    確かに、円安になればいい、という訳では無さそうですね。

    さらに野口悠紀雄氏は、円安による輸入インフレの加速も良くないことだ、と述べています。
    ---「円安にならなければ、海外から食糧や原油をもっと安く買えたにもかかわらず、円安になったために、円ベースでより多くの支出を強いられた」ということだ。つまり食糧生産国や産油国に課税をされたのと同じことが生じたわけだ。これが日本国民にとって望ましい事とは思えない。(P.71~P.72引用)---

    う~ん、野口悠紀雄氏は円安に悲観的です。でも、個人的にはしっくり来ません。確かに、リーマンショック前の円安時の日本経済はアメリカのバブルのおかげだったのかもしれませんが、ではバブルが無かったとしたらどうだったのでしょう。それとも、日本の円安政策は世界のどこかに必ずバブルを起こしてしまうのでしょうか?

    量的金融緩和でお金が余るという事は、そのお金がどこかにバブルを生むようでちょっと怖い感じもします。バブルは経済を一時的に盛んにはしますが、はじけた時の冷え込みの悪影響のほうが計り知れないと言いますから。(現に、1990年頃に崩壊したバブルを日本はまだ今でも引きずっている感じがしますよね。)

    いや~、難しいです。(*_*;
    これに関しては、野口悠紀雄氏のみの意見だけではよくわかりません。後日、他の本などからもいろいろな意見を参考にして、もっと考えてみたいです。
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    金融緩和というのは円安に向かうようです。でもなぜ円安になるのでしょうか??

    量的金融緩和はお金の供給が増えて、円安につながると言います。

    なんとなくそりゃそうだなーと思っていましたが、でもお金の供給が増えるとなぜ円安(円の価値が下がる)になるのでしょう?

    お金も物と同じように考えるとわかりやすいという人がいます。
    洋服でも野菜でも、数が多ければ安くなる。紙幣も物のうちのひとつだから、量が増えれば安くなるのは当たり前だと。

    単純にそう考えていいのか・・・、なんだかしっくりきません。

    野菜の場合、たとえばキャベツが豊作で余るくらいになった場合、需要と供給のバランスの関係から安くなりますね。いつもより安い値段にするから、「それだったら買ってロールキャベツでもつくろうかな」という人が出て、いつもはキャベツをあまり買わない人が買うから、余ったキャベツが処理できるというような感じかなと。

    しかし、お金の場合。余っているから安く売る訳ではないですよね。
    皆さんはお金が余ったらどうしますか?
    ①銀行に貯金する。
    ②海外旅行に行く
    ③高級ブランドや高級車を買う
    ④土地を買ったり、株式投資をしたり投資に使う

    僕だったら・・・
    ある程度は銀行に貯金しますが、まずは海外旅行に行きまくりたいですね。(休みが有ったらですけど。)
    当然高級ブランドも高級車も欲しいです。(ブルガリの時計や、ベンツやアウディなんて憧れてしまいます。)
    最近株が値上がり傾向なので、株式に投資してお金を増やすっていうのにも関心が有ります。

    ・・・とと、結局①~④まで全部ですね。なんと慾どおしい・・^^;

    しかし考えてみると、②や③や④は円が海外に流出する事にもつながるんですね。
    高級ブランドや高級車は海外のものが多いですし、投資という面では金融緩和で日本の金利が下がっているという前提なら、海外預金や外債が人気が出そうな気がします。

    上記は個人がお金が余ったら何をするかの話になってしまいました。(まあ、こんなことできるのはお金もちの人たちだけですがね・・・)

    ちなみに投機筋の人たちの動きが円安に向かわせる、と言う話も有りました。
    金融緩和の情報が流れると、世の中にお金が余るので円安に振れるといち早く予測した投機筋の人たちが高く売れるうちに円を売り外貨を買い、円安に振れるという話です。
    投機筋の人たちは莫大なお金を動かしますから、円安になる要因としてはこれが大きいのかも知れません。

    しかし、金融緩和でお金が余るのはおもに銀行ですよね。お金を借りたい人がたくさんいて、融資の為にたくさん使うような世の中なら銀行にお金が余るような事はないのでしょうけど、近頃はそんな景気の良い世の中ではありません。もしそうであれば世の中のマネーストックがどんどん増えたはずでしたが、当然そんな事は有りませんでした。

    銀行もあまったお金を寝かしておく訳には行きませんので、投資に使うようです。株の購入に使ったり、外貨投資に使ったりするとの事。外貨投資とは円を売る事ですから、これも円安の要因ですね。

    ちなみに銀行にとっては日本の国債がもっとも魅力のある金融資産のようです。
    ・国債は信用が高い。(国か発行する債券ですから、信用リスクとしてはもっとも低く安心なものです。)
    ・流動性が高くいつでも売ることができ、いつでも現金化できる。
    ・しかも大量に取引ができる。一度に何億円、何十億円も取引が可能。
    ・デフレの日本のもと、国債は実質金利で高い収益性を出す。
    このような事もあり、余ったお金が国債に向かうので国債の価格が上昇(金利が下落)するという傾向にあるとのことです。
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    金融緩和政策が効果を発揮する条件とは?

    さて、白川総裁時代の日銀も、量的金融緩和などの政策を進めていたんですね。しかしなぜ効果が無かったのでしょうか?

    金融緩和政策が効果を発揮するという事は、どういう事でしょうか。野口悠紀雄氏著作の「金融緩和で~」のP.43を引用します。

    ---金融緩和政策が効果を発揮するには、つぎの三つの段階を経る必要が有る。
    ①国債買入によって、マネタリーベースを増やす。
    ②それが「信用乗数(貨幣乗数)過程」を通じてマネーストックを増やすことを期待する。
    ③それによって金利が低下する事を期待する。---

    ①、②は前回までに考えてわかっているつもりですが、③のマネーストックが増えると金利が下がるって言うのはなぜでしょう?これは、次のような事らしいです。
    マネーストックが増えるという事は、お金に余裕が出るということ。
    ・お金に余裕が出ると、お金を貸したい人が多くなる。
    ・お金を貸したい人が増えれば、金利は下がる。

    なるほど!
    さらに、金利が下がるからお金を借りて設備投資をしたり、住宅を購入したりする人が増え、モノやサービスへの需要が高まり景気が回復する、というシナリオなんですね。(ちなみにそのような局面では物価が上がるらしいです。マネーストックが増えると、金利は下がって物価は上がる方向に行くということですね。)

    しかし白川総裁時代には、①国債買入によって、マネタリーベースを増やす、を行っても②が起こらなかったと分析されています。

    何をやってもマネーストックを動かせない・・・。
    以前の日銀は、量的金融緩和の効果に絶望感を感じたようです。

    ただし、これにはいろいろな話が有りますね。PRの仕方が下手で心理的な効果が薄かったからだとか、日本の年金問題などで大部分の日本人が将来に不安を持ってしまい、何をやってもお金を使わなくなったからだ、とか。

    いずれにしろ、量的金融緩和では景気を回復させる事ができず、円安の弊害が日本を襲ったと野口氏は述べています。
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    金融緩和で景気が回復すると、マネーストックが増えるんですね?

    金融緩和とは、金利を下げてお金を借りやすくし、世の中のお金の流れを活発にして景気を刺激する政策ですね。
    日本は金利がほぼゼロに近いゼロ金利政策を取っていましたが景気が回復せず、2001年には世界で初めてとなる量的金融緩和と呼ばれる政策を導入しました。

    金融緩和で~」の著者野口悠紀雄氏は、2012年までの日本での金融緩和景気回復には効果が無かったという事を、マネーサプライを増やしてもマネーストックがあまり増えなかった、という事実を用いて説明しています。逆に言えば、著者は景気が回復するという事はマネーストックが増える事だと考えています。(これって経済の常識なんですかね。恥ずかしながら知りませんでした・・・)

    景気が回復する局面ではマネーストックが増えるはず・・・この事について考えてみましょう。
    2012年11月のマネーストックが819兆円で、マネーサプライが128.1兆円である事は別の記事で触れました。マネーストックがマネタリーベースより何倍も大きいのは、「信用創造」というメカニズムが働いているからとの事です。

    信用創造・・・銀行がお金を貸し出す行動によって、マネーストックが増えて行くメカニズム・・・
    難しいですが、私の頭で理解した内容は下記のような感じです。

    ①例えば100万円の預金
    簡易的に1個の銀行を考えて、そこに100万円預金が入ったとします。
    預金者全員がいっぺんに全額引き出すことは無いので、銀行は全額を保有しておく必要は無く、法定準備預金といってある一定の率のお金を保有すれば良いので、その100万円の一部を貸し出しに使う事ができます。仮に法定準備預金率が20%とすると、銀行は100万円のうち20万円だけ残しておけばよく、80万円は貸出に使えます。

    ②100万円の預金から80万円を貸し出しに使う
    80万円はある人が取引先への支払いに使用。取引先は80万円受け取るが、全てを手元に置いておく必要が無いので一部をまた銀行に預ける。つまりまた銀行に戻ってくる。戻ってくる率が預金歩留まり率(β)と呼ばれ、例えばβ=0.9の場合、72万円が銀行に戻ってきます。

    ③つまり、100万円の預金から80万円を貸し出しに使い、再度72万円の預金となって帰ってきているので、預金は172万円に増えています。(しかし実際に保有しているお金は20万円+72万円=92万円になりました。)

    ④銀行が保有しているお金は92万円。でも預金は172万円に増えています。この92万円の一部についても上記の原理で貸出に使えるので、繰り返して行けば預金がどんどん増えます。
    つまりマネーストックが増えていきます!\(◎o◎)/!

    なるほど・・・確かに景気が良くなれば投資先が増えるので銀行からの貸し出しが増え、マネーストックが増える気がしますね。

    長くなりましたが、著者は「マネタリーベースを増やしてもマネーストックがあまり増えなかったので、日銀が行った量的金融緩和は景気回復の効果が無かった」と断じています。

    でもなぜ効果が無かったのでしょう。次回はそれについて考えてみます。




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    金融緩和を知るにはマネーストックとマネタリーベースの意味を知らなければ

    金融緩和の狙いは、簡単に言うと世の中に出回るお金を増やして多くの人がお金をたくさん使えるようにして経済活動を活発にさせる事、だと思います。

    金融緩和で日本は破たんする」の14ページの引用がわかりやすいです。
    ---FRB(米連邦準備制度理事会)議長のベン・バーナンキは、「デフレに陥らない為に、中央銀行が紙幣を印刷してヘリコプターからばらまけば良い」と言ったことがある。この為、彼は「ヘリコプター・ベン」という綽名を奉られた。紙幣を拾った人はそれで買い物をするから、消費支出が増えるという訳だ。---

    なるほど、そりゃそうだ、という気がしますが、拾った人が貯蓄に回してしまうと意味が無い、(暗に、これまでの日本がその状態)のような事が本の中では述べられています。

    話が少々それましたが、「マネーストック」と「マネタリーベース」、それぞれが増えるのか増えないのかを理解することが、(量的)金融緩和などの金融政策が有効に機能するかどうかを判断する手がかりになるようです。

    言葉の意味ですが、

    マネーストックとは・・・厳密には細かい定義が有り何パターンかの言い方が有るのですが、世の中に出回っている日本銀行券(紙幣)と貨幣(硬貨)と、日本銀行を除く世の中の金融機関に預けられているお金(預金通貨)を全て合わせたもの、とのことです。M1、M2、M3などという対象範囲の細かい定義が有るのですが、M2の定義で言えば2012年11月末の日本のマネーストックが819兆円と本の中で述べられています。それぐらいの規模のマネーなんですね。

    マネタリーベースとは・・・日本銀行と日本政府が発行して世の中に供給されている流通現金+日本銀行の当座預金とのこと。2012年11月の日本のマネタリーベースは128.1兆円(そのうち日銀券が80.8兆円)と本の中で述べられています。マネーストックの金額と比べると少ないですよね。

    さて、景気を刺激するにはマネタリーベースを操作してマネーストックを変化させる事を狙うらしいのです。
    それらの変化でなぜ景気に効果が有るのか?次回じっくり考えてみたいです。




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    日本経済の今後が気になり・・・じっくり考えてみようと思いました!

    はじめまして。ひーりんと申します。

    最近、日本経済に関連するニュースにいよいよ活気がでていますよね。
    これまで「経済」ってう事に対して難しいイメージがあってあまり関心を持った事がなかったのですが、「今後の日本はどうなるんだろう?」という事がずっと気になってまして、じっくり調べて日記調に書いてみる事にしました。

    世の中には、リフレ派と反リフレ派がおられるようです。
    これはどちらが正しいんでしょうか?簡単な問題では無いですが、すごく興味があります。
    書店に行くと、リフレ派、反リフレ派それぞれの考えの本がたくさん有りましたので、両方を読んで少しづつ考えてみる事ににました。

    素人である私がが難しい本の内容をどこまで理解できるかわかりませんが・・・やるだけやってみます。^^;
    不安も有りますが、興味しんしんなので時間があるときに少しづつ書きとめて行こうと思っています。

    金融緩和で日本は破たんする(野口悠紀雄著)」

    まずこれを読んでみています。本の題名からもわかりますが、この著者は反リフレ派ですね。

    アベノミクスの経済政策の中のひとつは、大胆な金融緩和で「マネーストック」と「マネタリーベース」両方を増加させ景気を刺激することのようです。しかしさっそく「マネーストック」と「マネタリーベース」という言葉がすごく難しく、いきなりつまずきました。まずはこの意味を詳しく調べなければ・・・(続く)





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