今後の日本経済を素人なりに考えます。
    経済に関する事を素人目で考察してみます。

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    ひーりん(heelin)

    Author:ひーりん(heelin)
    はじめまして。ひーりんです。
    男性。
    日本経済が今後どうなっていくのか興味がが有る、というか心配になって、いろいろな本やネットの情報を調べてみました。
    経済に関してはど素人ですが、好奇心だけで突き進んでみます!!^^;



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    藤巻健史氏が考える、国債暴落のいくつかのシナリオ(その5) 国債未達をきっかけとして

    藤巻氏が考える(考えていた)国債暴落のシナリオ「その5」です。
    2010年当時は、藤巻氏はこれが起こる確率が一番高いと言っていました。
    でも異次元金融緩和が実施される今となってはどうなんでしょう。
    とりあえず考えてみます。

    その5.国債未達をきっかけとするもの

    国債の未達とは、政府が発行する国債の入札で、発行金額より購入金額が少なくなり、資金が集まらない事です。
    藤巻氏の考えは下記のようなもの。

    日本の個人金融資産は2000年頃からあまり増えていない。2009年時点で1453兆円。(※ただし2012年12月末は1547兆円との事です。)
    国債の毎年の発行額は40~50兆円。借り換え際は120兆円ほどある。
    個人金融資産が大きく増えていかない現状では、国債発行額の規模の新しい購入原資が生まれいない。
    これまでは景気が悪かったので金融機関が融資を引っぺがして国債購入に回したり、株式を売却して国債を買うという事をやっていたのだと思われる。また、お金を銀行に預ける個人の人々も、株価が下がり基調の2012年末までは、株式保有より銀行預金を選択し、銀行にはお金が集まりやすい状況もあったと考えられる。
    これはいつか壁にぶち当たると思われ、壁にぶち当たった時に国債未達という現象で現れ、国債暴落のきっかけとなる。

    藤巻氏は、本を執筆した2010年で、
    「そろそろ壁にぶち当たって国債未達という現象で現れるのでは・・・」
    と心配していました。しかし同時に、
    「未達がいつ起こるかは予測できない。大地震の予報と同じで、起こる確率は高いがいつ起こるかは分からない。」
    とも述べていました。

    さて、本当に国債未達が起こり得るでしょうか。

    そもそも、銀行がなぜ国債を購入したいのか。

    これには、新BIS規制といって、メガバンクが国際業務を実施する際には自己資本比率が8%以上、という決まりが関わっているとの事です。その中の規定で、銀行が国債を保有するリスクに関しては「リスクウエート0で計算してよい」という規定が有るとか。

    リスクゼロ・・・これは銀行にとって魅力でしょう。

    借り手が無くて資金運用に困る銀行としては、リスクゼロで金利や売却益による利益が見込める国債を購入したがる訳です。
    実際、金利が下降していた「国債バブル」の時の銀行の利益の4分の1は、国債の売却益だったとか。(買っていたのは日銀

    多額のお金に対する流動性が高い事も、国債の魅力との事。

    国債価格が上がる(金利が低くなる)ような「国債バブル」の時であれば、銀行にとって国債は一段と魅力が高いものと思われます。
    実際2012年5月には、日銀の国債購入オペで、銀行が国債を手放さない「札割れ」が起こったとの事。銀行は国債を持っていたほうが有利と考え、売りたがらなかったらしいのです。

    しかし、これはちょっと前までの日本の話。「国債バブル」特有の現象だったのではないでしょうか。

    異次元金融緩和が実施される今後は、国債を購入するモチベーションとして、これまでと同じとは思えません。

    ・景気回復で金利が上がると予想されたり、金融緩和後に長期金利が上がるような動きによって、国債を手放したい動きが出ててもおかしくは無いのでは。

    ・また、金融緩和や景気回復で株価が上昇すると予測されれば、国債より株を買う動きはでないのでしょうか。

    ・また、異次元金融緩和により逆に国債の流動性リスクが出ているという話も有ります。

    今の日本では、これらによってますます国債の価格は下がり気味になり、金利は上昇気味に動くのでは、と思います。

    さらに、本当に日本の景気が回復してくれば、融資が増える事になり銀行は国債購入よりも貸し出しにお金を振り分けたいと思うのでは無いでしょうか。

    そうなると、政府が国債を売ろうとしても銀行がそんなにたくさんいらないと言うかもしれない。

    そこで!

    「国債そんなにいらない」と銀行に言われるのを見込んだことも、日銀と政府が異次元金融緩和を実施する理由のひとつなのでしょうか?

    異次元金融緩和で日銀が大量の国債を銀行から買い取るから、新BIS規制の対応策としてある程度国債を持ちたい銀行が、新規発行の国債を購入してくれる、という事でしょうか。

    この事は日銀と政府の計算ずくなんですかね?
    深く考えると、綱渡りのような事をしているんだな、と思えてきます。

    いずれにしろ、今の日本は、日銀が国債を大量に購入するオペレーションのおかげで「国債未達」という線は薄いのではないでしょうか。

    ただし、(その3)で考えたように、藤巻氏はこのオペレーションで「ハイパーインフレが起こる!」と心配しています・・・。^^;

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    量的金融緩和は鉱工業の生産高を増加させ、景気を刺激する

    「量的緩和政策―2001年から2006年にかけての日本の経験に基づく実証分析―」
    この論文の中で、筆者が量的緩和政策が生産高水準を持続的に増加させる、と結論付ける過程を見てみます。

    筆者はまず、生産高、物価、金融政策変数という3つの変数でのVARモデルで検証します。

    【前提】
    標本期間      : 2001年3月~2006年2月
    生産高のデータ  : 鉱工業生産指数(IIP)=日本の鉱業・製造業の活動状況を総合的に表す指標
    物価のデータ   : コア消費者物価指数=全国の世帯が購入する各種の財・サービスの価格の平均的な変動を測定するもの(ただし「コア」は、天候に左右されて変動の大きい生鮮食品を除いたもの。)
    金融政策変数   : 日銀当座預金残高の目標額。(2001年3月~7月の5兆円にはじまり徐々に金額を増やし2004年1月~2006年2月には32.5兆円であった。)

    生産高・物価・金融政策変数という、3変数のVARモデルでのシミュレーションにより、「3点の興味深い結果が得られた」とされます。
    論文のP.68図2に、インパルス応答関数のグラフが有ります。
    http://www.mof.go.jp/pri/publication/financial_review/fr_list5/r99/r99_059_081.pdf


    VARモデルシミュレーションによる、3点の興味深い結果
    第一に、量的緩和ショックが生産高を持続的に増加させる結果が出ました。特に、量的金融緩和をはじめて2カ月後から増加し始め、8ヶ月後にピークを迎えるという結果が得られ、若干のタイムラグが生じる結果となっています。

    第二に、量的緩和ショックに対する消費者物価の反応が非常に小さいという結果が出ました。「日銀はデフレを回避する為に量的緩和政策を採用したが、量的緩和政策が一般物価を上昇させるのに成功したという統計的な証拠を得ることはできなかった。」と述べられています。つまり、量的緩和政策は物価の上昇、デフレ脱却には必ずしも特効薬とはなり得ない、と暗に述べられています。

    第三に興味深いのは、日銀の当座預金の残高の動向です。消費者物価が下がれば日銀当座預金残高は上がる。しかし生産高の増減に対しては日銀当座預金残高はほとんど反応無し。これは、日銀が生産高よりも物価に力点を置いて政策運営を行ったという事がシミュレーションにより証明され、日銀の公式声明と合致している・・・と筆者は分析しています。

    ここまでで、量的金融緩和は鉱工業の生産高を増加させる。ただし物価は簡単には上がないのでデフレ脱却という意味では特効薬的な効果は薄いといえる・・・という事がわかりました。
    しかし、鉱工業の生産高を増加させ、景気が刺激される事は確かなようです。

    なぜ、生産高が上がるのか。その経緯をこの論文の筆者は追及します。次回、それを追ってみます。



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    「流動性の罠」「ポートフォリオリバランス効果」「シグナリング効果」「VARモデル」とは?

    浜田宏一氏の「アメリカは日本経済の復活を知っている」のP61で、ゼロ金利下での量的緩和政策が景気回復に有効である事が主題の論文に示されている、と出てきます。しかし、本の中にはその内容の片鱗も出てきません。論文の内容を素人なりに紐解こうと思います。
    今回は、論文の【1.はじめに】に出て来る難しい言葉の意味を調べてみました。

    ※1「流動性の罠」
    金利が十分に下がりきっており、それ以上は金融政策を行っても金利が下がらない状態。
    金利をたとえゼロにしても、投資の需要が無く借り手も無く、融資のお金が流れない。(マネーストックが増えない。)
    金利がゼロなので、銀行に預金する利子も意味が無くなり、銀行にお金を出し入れする煩わしさより、現金でお金を持ったほうが利便性が高くなってしまう状態。(上記の融資のお金が流れない事に対して、預金のお金が流れない状態。)

    ※2「ポートフォリオリバランス効果」
    日銀の量的金融緩和政策の過程で、銀行の貨幣以外の資産が減少し、その代りに日銀当座預金が増える。(例えば日銀の公開市場操作で銀行から国債が買われると、銀行は国債という資産が減少して日銀当座預金が増える。)日銀当座預金は金利も何もなく、寝かしておいても何の意味もない。銀行は貨幣以外のなんらかの資産を購入し、そのポートフォリオ(安全資産とリスク資産の最適保有率)を元に戻そうとする。つまりポートフォリオのリバランスの動きである。
    銀行のみならず、投資家においても同様の動きをすることになり、何らかの資産が購入される事になる。何らかの資産とは、例えば株式だったり外債だったりである。株式の購入に向かえば株式市場が上昇する。外債であれば円安に向かう。つまり、この「ポートフォリオリバランス効果」が景気刺激効果を持つ。(実際、このポートフォリオ リバランス効果によって、2001年3月~2006年3月の量的金融緩和政策時の日本で株価が上がり景気刺激の効果が有った事を論文の筆者が指摘。)

    ※3「シグナリング効果」
    日銀が日銀当座預金の残高の目標額を引き上げ、その目標残高を実際に実現する事によって、短期国債の金利の低下を期待させ、実際に金利が低下する事。ゼロ金利政策を継続するという中央銀行の意思を市場に目に見える形で伝える。シグナリング効果が発揮されると、中長期国債の金利が低下し、実体経済が活性化する。

    ※4「ベクトル自己回帰モデル(VARモデル)」
    論文は、この分析手法を用いて現象を分析しています。この分析手法がどのようなものであるか・・・それを説明するのはとても難しいです。
    多数の変数を持った時系列を、確率を用いて推定する計算式・・・正しいかどうかわかりませんが、そのようなイメージです。
    論文の筆者たちは、「生産高」「物価」「金融政策変数」の3つの変数を基本として、それにもう一つの変数を付け加えたモデルをいくつか作成し、それを比較する事によって量的金融緩和の効果を導き出します。もうひとつの変数とは、「さまざまな満期の金利」「株価」「外国為替レート」「銀行貸出」です。
    最終的には、量的金融緩和により株価が上昇した事実を浮かび上がらせ、量的金融緩和が景気刺激に効果が有ったと結論付けます。


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    金融政策がデフレと円高の是正に有効である‐‐‐浜田宏一氏

    ---「金融政策だけではデフレも円高も阻めない」・・・・これが経済学200年の歴史に背を向ける「日銀流理論」だ。---

    浜田浜田宏一氏の、「アメリカは日本経済の復活を知っている」、のまえがきの一節です。
    逆に言うと、浜田氏は金融政策がデフレと円高の是正に有効である事を強い信念を持って考えています。

    ここでは、リフレ派の第一人者である浜田氏の考えを追ってみましょう。

    浜田氏は、金融緩和でお金余りの状態にかかわらず人々がお金を借りたがらない事こそが、デフレの弊害であると指摘します。

    デフレの世の中は、貨幣の価値が上がっていくという事。金利がゼロというが、実は借りたお金に対して返さなければならないお金の価値は上がってしまっている。デフレ下では金利ゼロでも、経済学で言うところの「実質利子率」が発生している。返却する額の方が大きな負担となる事は、お金を借りたいという気持ちのブレーキになるはずだ。
    ・お金がジャブジャブ、金利がゼロでも借り手がつかないというのは正確ではない。お金を借りるには担保が必要だ。デフレ下では不動産、証券などの担保資産の価値が下がってしまうので、担保が提供できなくなり借入ができなくなる。

    一見もっともな話です。デフレだから、お金を借りないのだと。
    お金を借りる人がいないからデフレになるのだ、という話と、デフレだからお金を借りないのだ、という話。
    卵が先か鶏が先か・・・に等しい議論にも思えます。

    しかし、この堂々めぐりを打開する「きっかけ」に関して浜田氏は言及します。

    ---「デフレを脱却するには、予想も重要な要素です」という事だった。金融緩和はさまざまな経路で効くが、最も早く効くのは予想を通じてである。「予想、期待形成に注意して下さい」と小泉首相には伝えた。(P.87引用)---

    人々の景気に対する心理的な作用、良くいえばその心理的な作用の効果を利用して、悪く言えば騙してでも「今後景気が良くなる」と人々に信じこませる事によって、実際に景気が良くなるという事だと思います。

    浜田氏は、過去の日銀が、心理的にデフレに導いてしまった事をしきりに本文中で述べます。
    浜田氏は、金融政策だけではデフレ脱却には不十分だと思っています。「金融政策+心理的効果」これをセットにする事が重要、と考えていると思います。(本文で明確にそう言っている訳では有りませんが、私にはそのように感じ取れました。)

    心理的に働きかけるパフォーマンス、それが「異次元金融緩和」「インフレターゲット」、また「アベノミクス」という言葉なのだと思います。

    同じ事の繰り返しかも知れませんが、金融緩和がデフレ脱却に有効であるというより、デフレ脱却の為に金融緩和と心理作戦を利用する、ということですね。

    結局、人々が何を信じるかにかかっているなと思いました。
    今後、日本の景気が実際に上向いていけば相乗効果でどんどん良くなるでしょう。
    逆に、なんらかの理由によって人々が金融緩和の効果に懐疑的になってしまうと、ますます景気回復が困難になるような気がします。

    私は日本人ですから、もちろん景気回復を信じる側に回り、日本経済の復活に貢献して行きたいと思います。

    ところで、リフレ派、反リフレ派の両方の考えを見る中で気付いた事があります。

    リフレ派の方は、心理的作用面の効果を強調する反面、国債残高が積みあがる危険性やそれを回避する方法など、今後想定しうる危機に対する回避方法などの言及が少ないと思います。

    反リフレ派の方は、データに基づく詳細な分析により理論を打ちたてますが、心理的作用面の効果やその利用には無関心な傾向が有りそうです。

    今後も、リフレ派・反リフレ派両方の考えを参考にして、じっくり考えて行きたいと思います。
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    野口悠紀雄氏は、日銀が際限無く赤字国債をファイナンスする財政弛緩を警告します。

    野口悠紀雄氏の「金融緩和で日本は破たんする」の中で最も言いたい事(今後の日本を最も心配している事)は下記だと思います。

    ---日銀による財政赤字ファイナンスを容認できる第三の基準は、「政府が財政規律を維持できるかどうか」である。もしできるなら、一時的な時間稼ぎとして容認できる。しかし、できなければ非常に危険だ。「赤字垂れ流しをやっても日銀が処理してくれるから大丈夫」と言う事になり規律はますます失われる。(P.103)---

    今後も日本は財政赤字が続きますから、それに対する政策としては
    ①財政支出の削減
    ②増税
    日銀による財政赤字ファイナンス(日銀国債引き受けに等しいもの)
    ですが、もっとも痛みの無い③に偏り財政弛緩が進み、赤字国債が際限なく増えると野口悠紀雄氏は断言します。

    確かに上の意見は正しいと思います。
    民主党時代の「事業仕分け」を見ていても、財政支出削減の困難さが良く分かりました。
    増税は日本国民が最も嫌がる政策です。また、増税は景気を冷え込ませますし、タイミングが難しいでしょう。
    そうすると、③の日銀のファイナンスにかたよる事は火を見るより明らかですよね。

    しかしアベノミクスでは、日本の景気を上向かせ税収を上げ、また緩やかなインフレを導くことによって借金を目減りさせる事を目指しています。景気が上向くことが必須ですね。

    もし上向かない場合・・・日銀国債引き受けに等しいオペレーションがずっと続き、国債の残高がすごいことになって行くでしょう。そうなったら何が起こるか分からない・・・と野口悠紀雄氏はすごく心配しています。

    と言うのも、野口悠紀雄氏は「金融緩和ではデフレを脱却する事はできないし、景気を回復する事は出来ない」という持論を持っているのでなおさらなんですね。

    次回、金融緩和の効果に否定的な野口悠紀雄氏の考えを追いたいと思います。


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