今後の日本経済を素人なりに考えます。
    経済に関する事を素人目で考察してみます。

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    ひーりん(heelin)

    Author:ひーりん(heelin)
    はじめまして。ひーりんです。
    男性。
    日本経済が今後どうなっていくのか興味がが有る、というか心配になって、いろいろな本やネットの情報を調べてみました。
    経済に関してはど素人ですが、好奇心だけで突き進んでみます!!^^;



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    リーマンショックと影の銀行システムとヘッジファンド

    やっぱりアメリカ経済を学びなさい・・・この本に、リーマンショック時のバブルのエンジンは「影の銀行システム」だったと有ります。

    今、中国経済でも話題になっているシャドーバンキング・・・これがアメリカで猛威を振るった結果がリーマンショックだったという事ですね。

    では、シャドーバンキングとは何か。一言で言うと、銀行を介さずに資金のやり取りする取引のこと、という事らしいです。


    ・書類上だけの金融機関(投資ビークル)が、さまざまな短期債権を発行し資金を集める。
    ・集めた資金は、信用力の低いサブプライム住宅ローンへ投資。
    ・投資ビークルが発行した短期債権をMMF(マネー・マーケット・ファンドという投資信託)が買い手となった。
    ・MMFは即日購入・解約が可能な擬似通貨そのものと言える存在。つまり、投資ビークルが擬似通貨を発行できる存在となった。
    ※実際はレポ取引や証券貸借取引と呼ばれる手段で調達された短期資金も擬似通貨になったらしいですが、私にはそこの言葉までついて行けません。(汗)

    ・・・しかし考えてみると、そもそもMMFが信用力が低い短期債権を購入したのが悪い感じですが、おそらく確信犯でしょう。バブルバブル崩壊が起こるとわかっていても、自分が儲かればいい、儲かる話に乗らない手は無い、その考えが危機を拡大していったのだと思われます。

    そしていつも危機をあおって拡大する立役者となるのが、「ヘッジファンド」ですよね。

    ヘッジファンドとは、人々から託されて集めた大金を投資し運用し、利益追求だけを考えた投機的なファンドですが、私たち庶民からするといいイメージが有りません。株の乱高下を引き起こしたり、世の中を混乱させる根源のような気がしてます。

    ヘッジファンドについてこんな記述が有ります。
    ----ヘッジファンドとは,あまり制約を受けずに活動することのできる投資資金プールである。彼らの行動は(少なくとも今までは)あまり規制されておらず,非常に高い手数料(fees)を要求し,こちらが返して欲しい時に投資したお金を返してくれるという保証はなく,また実際に何をやっているかを明らかにすることもまず無い。彼らは,常に金儲けに成功し続けていなければいけないと思われており,もしそれに失敗すると顧客投資家は資金を引き揚げて,最近の運用成績の良い他のファンドに投資してしまう。彼らは3・4年ごとに,百年に一回の洪水を引き起こす。ヘッジファンドは,スイスのシュネーブ(Geneva)のお金持ちのために,コネティカットのグリィニッチ(Greenwich)に居るお金持ちたちによって運営されている(Asness,2004) 1998年のロングターム・キャピタル(LTCM)危機の後に書かれた,少し斜に構えた定義から引用----

    2004年の時点でヘッジファンドはこのように悪者扱いのように言われていた訳です。
    お金持ちの為にお金持ちが運営している仕組み。私たち庶民はいつも振り回されんですよね~。なんとかして欲しいです。

    では、リーマンショック後にちょっとは状況が改善されたのか。

    ・金融機関に対する、自己資本の質・量・比率の規制
    ・レバレッジ比率規制(レバレッジ=テコの原理・・・これが大きいほどギャンブル性が高まる感じと思います。)
    ・格付対象会社との利益相反関係が潜在する格付会社への規制
    ・ヘッジファンド等シャドーバンキングへの規制の網かけと強化
    ・グローバル規模で金融システムの健全性を監視する仕組みの検討

    などなどいろいろ行われてはいるようですが、金融世界が大きくなりすぎた今日、人々の欲望がまた危機を呼び起こす事でしょう。

    いっそ、ヘッジファンドというものが無くなってしまえばいいのに、と思います。

    お金持ちも貧乏人も、自己責任で自分の頭で考えて運用することにすれば、誰もがどのような結果にも納得が行く世界になるのでは。


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    テーマ:経済 - ジャンル:政治・経済


    アメリカ、ヨーロッパ、日本、世界中での金融緩和・・・出口戦略の難しさ

    本日のyahoo!ニュースの岩崎博充氏の記事、

    「日銀は長期金利上昇を止められるのか?」
    http://bylines.news.yahoo.co.jp/iwasakihiromitsu/20130612-00025621/

    を読んであらためて現在の資本主義の行く末を考えてしまいました。

    言われてみると、現在はいろんな国で金融緩和を行っています。しかし金融緩和を一旦行ったら、出口戦略がいかに難しいか、これはよく考えておかなければならない問題です。

    アメリカの、バーナンキFRB議長の「量的緩和に関する早期縮小の可能性」の発言だけで、世界のマーケットが動揺しています。
    これで本当に縮小したらどうなるのでしょうか。

    しかしいつかは金融緩和はやめなければならないでしょうし、それもアメリカだけでなくヨーロッパや日本でも短期間での大量の金融緩和を行っている訳ですが、どよのうなやめ方をするのでしょうか?

    「世界はバブルに満ちている」と岩崎氏の記事にも有りますが、やはり世界中の大量の金融緩和バブル大発生のもとになっていると考える事がスジと思われます。

    バブルはいつ崩壊するのか?大量な金融緩和を行っている国が、金融緩和を続けられなくなりそれを止める時ではないでしょうか。

    バブル崩壊がいやだったら・・・金融緩和を続けるしかないのでしょうか。(そんな事できるのでしょうか。)

    野口悠紀雄氏は、金融緩和の事を、痛みを先延ばしする麻薬のようなもの、と述べていましたが、本当にそのような気がしてきました。


    以前このブログでも下記のような内容を考察しました。

    ---2010年~2020年は、実体経済が期待できないようになると、金融空間を膨張させて利益を拡大化する動きにならざるを得ない。
    これは、膨張を続けなければならない資本主義の、次のフロンティアがなかなか見えない状況の果てに行き着く必然的な状況である。
    金融空間が膨張しすぎていく暁には、バブルの成長とその崩壊が待っている。---


    上記は、

    資本主義という謎 成長なき時代をどう生きるか NHK出版新書」

    埼玉大学の経済学の教授である水野和夫氏と、社会学者である大澤真幸氏の対談形式の本の中に含まれている内容の要約でもあります。

    当たっているような気がしますね・・・。

    かといってどうすれば良いのか。

    それを調べなければなりませんね。




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    資本主義経済の特徴とは、膨張し続けなければならないという前提条件ではないでしょうか

    16世紀のイタリア、ジェノバでの利子率革命が終わったころから、いよいよ近代資本主義経済システムが動き始めます。

    それは、それまでの中世の封建制社会から近代資本主義・主権国家へとシステムを一遍させて行くことになるのです。

    資本主義は、膨張する事、新しいフロンティアを食しながら富を生み出す事が義務付けられたシステムとも言え、やがて世界的な帝国主義の流れになり、第一次世界大戦、第二次世界大戦へと向かっていくのです。

    大戦後、資本主義の欠点を反省して新たに生み出されたシステムが社会主義と共産主義だったのですが、どんなエリートでも生産計画を完全にコントロールする事は不可能でした。需要・供給をコントロールする「神の見えざる手」を人間の手で行う事などできなかったのです。

    また、社会主義・共産主義は人間の平等を謳い理想は美しく、人々を魅了する考えでは有ったのですが、現実には競争原理が働かない社会であり、なりたいものに何でもなれる自由が無い社会であり、実は人間から夢を奪ってしまう社会でした。

    そのような社会では人々のモチベーションは当然低くなり、生産性が著しく低い社会となってしまったのです。

    結局、「資本主義は最悪のシステムである。しかし、資本主義以上のシステムは存在しない。」と、チャーチルが民主主義について語った有名なセリフをもじって、このように言われるところに落ち着いてしまいます。

    現在は、修正資本主義と呼ばれ、そもそも純粋な資本主義が貧富の差を加速拡大する性質がある部分を社会主義的に修正し、富の再分配を配慮した福祉国家を目指す事が主流となっています。昔よりは、人に優しいシステムへと改善はされているのです。

    しかしそれでも、資本主義は膨張が義務付けられたシステムです。
    膨張するために、需要が無くても財政出動を行い、将来への借金をして何かを無理やり造り出します。
    それが、人々が必要としない高速道路や空港であっても・・・。
    その結果が日本では1000兆円の国債の積み上がりです。外国も、多かれ少なかれ国債という借金は積みあがっていっています。

    需要が無いから、つまり資本主義の膨張先が無いから、そうならざると得ないのです。

    先にも取り上げた「21世紀の利子率革命」の真っ只中にいる私たちは、もうこれ以上膨張先が見つからない、漠然とした不安の中に放り込まれている感じがします。

    では、資本主義は今後どうなっていくのか?
    それを考察するために、戦後の比較的直近の資本主義経済がどのように膨張してきたかをおさらいしてみます。

    1950年代~1960年代 : 日本は戦後復興期、アメリカは安いガソリン価格にも支えられ繁栄。
                    政府主導の経済体制だったと言われており、戦争で失ったものを取り戻す需要
                    も強く、共産主義であってもそれなりに経済が発展・膨張できた時期。

    1970年代~       : この時期になると、中国、東欧、ソ連などの共産主義国の経済は完全に
                    行き詰まりつつあった。中国では経済開放政策に踏み切り、
                    その後の発展につなげることができた。他の共産主義国は、その後体制を
                    維持できずにほとんどが崩壊する事になる。
                    資本主義国でも、それまで行われていた競争制限などの規制などの非効率化
                    が問題となる。オイルショックのような事も起こり、アメリカは
                    スタグフレーションに陥ってしまう。世界的に経済の混乱の苦難の時期で
                    あり、政府主導の経済体制の限界が語られ市場メカニズム重視の自由競争の
                    時代へと変換していく。

    1980年代~       : 自由と競争を原動力とする市場メカニズム重視へと、規制緩和が世界的に
                    浸透していく。グローバル化が進む世の中になったが、80年代半ばには
                    windowsの登場も有り、インターネットがグローバル化をますます加速させ
                    た。また、自由競争原理のもと、金融ビジネスも飛躍していった。グローバ
                    ル化と金融ビジネスの発展が、経済の膨張をますます進めさせる事になった。
                    しかし80年代終わりには、日本は不動産と株式を中心とした金融ビジネス
                    の暴走によるバブルと、その崩壊で、その後20年以上もダメージを引き
                    ずる事になった。

    1990年代~       : 市場原理主義をリードし、金融ビジネスを拡大したアメリカの快走が目立つ。
                    また、経済発展が本格化された中国や新興国の台頭で、世界経済は高成長を
                    謳歌した。
                    自国には成長余地が少なくなった先進国が、新興国に新たな成長余地を見出す
                    一方、新興国の方も先進国企業の展開を受けて経済発展を一段と加速させ双方
                    にメリットのあるような経済規模の膨張が有った。 

    2000年代~       : 中国は世界の工場として高い成長率での成長を続けたが、2000年代後半に
                    は翳りも出始めた。
                    アメリカは、自国の実体経済の膨張には限界が有るので、コンピューターの発
                    展とともに緻密な計算をも利用して生み出された金融工学を用いた金融ビジネ
                    スをさらに発展させ、金融空間での膨張が続いた。
                    自由の名のもと、合法的にサブプライムローンのような悪徳な金融商品が
                    生成された。
                    金融空間の膨張はバブルしか生み出さず、リーマンショックの金融危機でバブ
                    ルが崩壊がしたものの、中国の大規模な財政出動やアメリカの量的緩和策
                    (QE1~3)により、世界は持ち直したかに見えた。
                    しかしヨーロッパのソブリンリスクなどの歪があらわになるなど、
                    実体経済の膨張というよりも金融空間の膨張とその弊害が見え隠れした。

    このように、過去には規制緩和とグローバル化によって実体経済が発展してきた事実も有りますが、それは徐々に減速してきておりその代わり金融空間の膨張とその弊害が目立ってきています。

    今現在を含めた2010年~2020年はどのようになるでしょうか。

    実体経済を垣間見ようとすると、かつての人気商品であった液晶テレビなどは供給過剰で価格が下がり続けています。

    スマートフォンも、アップルのiPhon・サムスンのギャラクシー、売れ行きが鈍っているようで、成熟段階に入ったと言われています。

    windows 8も売れず、NINTENDOも売れない。何も売れない世の中になってきました。

    需要はますます低下し、社会は世界的に成熟しつつあるようです。

    実体経済が期待できない状況では、金融空間を膨張させて利益を拡大化する動きにならざるを得ないと言います。

    今のアメリカも日本もヨーロッパも、金融空間の膨張によってなんとか維持されている状況ではないでしょうか。

    そしてもうそろそろ中国もそうなりそうです。中国以外の新興国にしても先進国が物を欲しがらない状況であれば、客が取れないセールスマンと同じであり、この先大きな発展は望めないでしょう。

    膨張を続けなければならない資本主義の、次のフロンティアがなかなか見えない状況です。
    このような状況が続けば、おそらく金融空間を膨張させる動きが続くでしょう。

    そして、金融空間の膨張と株価が連動してしまい、株式が実体経済の意味をあまり持っていないように感じます。

    アメリカの金融緩和策の出口化の動きが、アメリカや日本の株価を左右するような状態ですし、
    日本の異次元金融緩和の期待値のみで急激な円安と株価上昇を生み出すような事にもなりました。

    日本でもアメリカでも、金融緩和による金融空間の膨張によって作り出された株価に人々が一喜一憂しており、
    本来の株式の意味とは何なのか、考えてしまいます。

    2010年代は、世界的に金融空間のみが膨張する世の中となるのでしょうか。
    金融空間が膨張しすぎていく暁には、バブルの成長とその崩壊が待っていると、いろいろなネットの記事で識者が述べています。

    2010年代には、世界バブル大崩壊が待っているのでしょうか?

    しかし、膨張を続けなければならない資本主義で、膨張先が金融空間以外に無くなった時には、その方向に行かざるを得ないのかも知れません。

    そのように世界バブルの成長とその大崩壊がもしも起こるとすれば、その後には新たな膨張先が見つかるのでしょうか。

    それとも今の資本主義とは異なる何か、膨張しなくても維持できるシステムが見つかるのでしょうか・・・?




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    日本の国債の金利上昇と、国債暴落の危険性についての考察

    さて、怖いタイトルですが、ずっと気になっていた日本の国債の事について考えてみたく思います。
    日本はこの事から目を背ける訳には行きませんので。

    野口悠紀雄著作の、「金融緩和で日本は破綻する」の内容を先生とし、ネットでの最新情報も交えて考察してみます。
    ※ちなみに野口氏の本はそれぞれの現象に対する解説が丁寧で、とても勉強になります。お勧めです。

    異次元金融緩和策以降、国債の長期金利が不安定になっていて、問題になっていますね。

    もともと、2012年中に10年国債金利が0.7%を割り込む状況を、野口氏は「国債バブル」と呼んでいます。ユーロ危機の影響で日本に流れ込んだマネーが主な理由ではないかと推測されていますし、アメリカのQEのマネーの影響も考えられています。日本の財政状況から考えると、低い金利は分不相応であり、「バブル」という事です。(金利が低いと言うことは価格が高い、と言う事ですから。)

    直近の金利の動向を見ますと・・・
    2012年12月 : 0.7%台
    2013年 1月 : 0.7~0.8%台
           2月 : 0.6~0.7%台
           3月 : 0.5%台
           4月 : 日銀が異次元金融緩和策を発表した次の日、4月5日に過去最低の0.315%を記録。しかしその後、じわじわ上昇。
           5月 : 金利は乱高下しながら上昇。一時期1.0%に到達。5月終盤は0.8%台で推移。

    異次元金融緩和策の発表後、金利が上がっています。(動きが不安定な事も有り、さらに心配感があおられています・・・)

    金融緩和でなぜ金利が上がるのか?その理由は以前も考えたように、下記などが考えられます。
    ・投資家が、景気回復などで将来の金利上昇を予測し、価格が高いうちに利益確定を望んで長期国債を売却。
    ・日銀が大量に国債を買うと日銀のオペのみで売る動きが増え、通常の国債市場が細る事になり流動性リスクが出るようになり、そのリスクを補うために国債価格が下落する。(=国債の金利が上昇する。)

    上記の理由ももっともらしいですが、実はこれまでが国債の「バブル」だった事も考慮からはずせません。「バブル」はいつかは崩壊するものですから。欧州の金融危機の収束や、アメリカの金融緩和の出口化へ向けた動き、それに上昇していく日本の株価のほうに魅力を感じ、日本の国債から他の資産へ資金が流出していく事で、国債バブルが崩壊に向かい長期金利が急上昇(国債が暴落)するシナリオも考えられそうです。

    ただし、暴落と言っても日本はギリシャのようにはならないと言われています。ギリシャの国債の持ち主は外国人が多く、危機が発覚した際に我も我もと国債が売られ暴落し、金利は30%を超える水準まで上昇しました。それに対して日本の国債の持ち主の9割は日本の金融機関などであり、度を越えて歯止め無くコントロール不能な動きまではしない、とも言われています。国債市場があまりにも不安定な場合、投売りのような事はせず自制した動きになるだろうと。

    実際、5月24日の日本経済新聞の記事に下記のようなものが有ります。

    ---「生保、金利乱高下に苦慮 一部に国債回帰の動き」
    大手生命保険会社が乱高下する債券相場に苦慮している。長期金利上昇に伴う金利収入増を重視する一部の生保が国債投資に回帰する一方、振れが激しい国債市場での売買を手控える動きも出ている。24日に出そろった2013年3月期決算は大半の生保が増益となったが、今期は不透明な市場での運用の巧拙が業績に大きな影響を与えそうだ。(途中略)
    足元では、生保の主要な運用対象である20年物国債の利回りが1.7%前後と12年度並みの水準まで上昇。国債に投資しやすい環境が整いつつある。住友生 命保険の松本巌運用企画部長も同日の会見で「今の水準が続けば、国債を増やし外債の残高は据え置くこともできる」との考えを示した。(途中略)---
    このように、国債の金利が上がればそれにより運用しようという動きも出てきています。

    しかし下記のような記述も有り。
    ---日銀が大量の国債を市場で購入し、長期金利が大きく変動している現状は生保にとって好ましい事態ではない。日本生命保険の大関洋財務企画部長は24日、 「今は流動性が少し落ちており、一般的に国債に手を出しにくい」と指摘。三井生命保険の杉本整運用統括部長も4月から5月にかけて、国債の買い増しペース を落としていると明かした。富国生命保険は国債の売買が円滑にできるようになるまでは、国債の積み増しを急がず現預金で保有する。---
    日銀の大量のオペの影響で、流動性が落ちて価格が下落気味である事は間違い無いようです。

    いずれにしろ、ギリシャのような大きな暴落は考えにくいです。

    しかし、日本の国債の残高は膨大です。1%でも金利が上昇するとダメージが大きいのでは?
    その事に対して、野口氏が本書のp.205~210で答えています。

    金利上昇が国債費に与える影響は、長期的効果と即時効果の2つに分けて考えなければならない、とされます。
    2012年末の普通国債の残高が709兆円程度。金利水準が1%ポイント上昇した場合どうなるか。

    長期的には、709兆円×1%=7兆円 の利払い費が増加します。これは消費税であれば5.6%アップしなければならない額とのこと。5.6%の消費税アップなど、国民が許しません。それに消費税をアップしたら景気を冷え込ませ、経済を萎縮させ、ますます税収が減るとされていますし・・・。つまり、景気回復で税収増加が無いまま金利が上がると、1%上がっただけでも大ダメージと言う事です。(長期的には。)

    次に即時効果について。上記で、長期的効果として709兆円×1%としましたが、これが即座に発生すると言う事ではないとの事です。
    即座に金利上昇の影響を受けるのは、上昇時点以降の、借り換え債(=償還国債から借り換えされる国債)を含めた新規発行分に限定されるとの事です。

    少々シミュレーションすると、
    ・毎年の新規発行国債がだいたい50兆円。金利が1%上昇したら、0.5兆円の利払い増加。
    ・借り換え債は全体の60分の1程度なので、700兆円×(1/60)×1% = 0.117兆円。
    ・以上を合計すると、利払い増加の合計は、0.617兆円。
    と言う事になります。そんなに大きな額には見えませんが、2年目、3年目と年々累積していき、利払いの増加が1年ごとに約0.1兆円程度増加されていくとの事。金利の1%の上昇でもこの額であり、今現在、ただでさえ回っていない財政が、さらに不利な状況に追い込まれていくということです。

    もし、金利上昇が2%、3%・・・となれば、利払い増加は1年目でも1.2兆円、1.8兆円と膨らんで行く事にはなります。
    でも、毎年の国債発行額50兆円のなかの1兆円程度の影響。国債についてじっくり考える前のイメージよりは、正直少額と思ってしまいました。(少額と思ってしまう感覚も、おかしくなっている気もします。)

    金利が数パーセント上昇したからといって直ちに国家破綻につながる訳ではない・・・みたいです。
    しかし万が一景気が回復しないのに金利のみが上がる状態になれば、負のスパイラルになり国民の心理的にも悪影響を及ぼし、加速的に財政破綻、国家破綻に向かう最悪のシナリオの危険性を警告する人もたくさいんいます。

    ただ、金利が上昇するなかで、その上で財政再建を行う道筋は一つしか有りません。
    国債バブルがはじけるにしろ、景気回復で金利が上昇するにしろ、金利上昇分による利払い増加の金額を取り戻してあまりある税収増加の達成が必要です。

    莫大な国債残高は、大きな重荷を背負っている不利な状況である事は間違い有りません。
    残高が今より少ない頃であればもっと楽だったのに・・・なぜこの金額に積み上がるまで何もできなかったのか、どうしてもそう考えてしまいます。

    しかし、とにかく外需では日本の技術力や日本の良さを世界に売って、内需では明るい未来を信じる人々がお金を使う世の中にして、景気を回復して税収を増やし、借金を少しずつ返して行くしか有りませんね。


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    量的金融緩和の効果・・・株価上昇と生産高の増加・・・そしてこれからの日本経済の考察

    「量的緩和政策―2001年から2006年にかけての日本の経験に基づく実証分析―」
    日本の、過去の量的金融緩和による経済影響を分析したこの論文は、現在の異次元金融緩和の状況とよく一致していると思います。この研究から導き出された結論は下記です。

    ・量的緩和ショックはまず株価を上昇させる。(株価が上がった経緯はこれまで見た通りです。)
    ・円安に向かう。
    株価上昇の効果で生産高を増加させ、実体経済にプラスとなる。
    ・しかし、長期金利(10年国債の金利)は上昇気味になる。
    ・量的緩和ショックは、物価上昇への特効薬とは成りえない。

    ちなみに、上記の株価上昇について論文の中では、当時の日本の状況を考えて下記の4つの影響も考慮・検証されています。(さすが、本格的な研究論文です。)
    ①日銀が、量的金融緩和政策に加えて行った、長期国債を購入したオペレーションの影響
    ②日銀が、量的金融緩和政策に加えて行った、銀行が保有していた株式を購入したオペレーション
    ③銀行の不良債権の影響
    ④当時の世界景気が良好だった事による、輸出増加の影響
    これらの影響が無い想定でシミュレーションを行っても、量的金融緩和株価を上昇させ生産高を増加させる事に間違いは無さそうです。

    この論文は、各現象をかなり緻密に検証されており、内容的にかなり信憑性が高いと思いました。単純な現象としては、今回もそれらが再現される(されている)と考えて良いのではないかと。

    では、それらが再現するとして、今後の日本で何が起こるか考えてみると・・・

    株価はまだまだ上がると思います。異次元金融緩和により銀行や保険会社や投資家が手にしたマネーは、ポートフォリオリバランス効果によりまだまだ株式市場に向かうと考えられます。また、当時の金融緩和と今回の量的金融緩和は金額規模が異なります。(異次元と呼ばれるくらいですから・・・)。株価のみならず、マネーは不動産などにも向かうと考えられ、土地の価格が上がって行くでしょう。また、マネーは外国資産へも向かうでしょうから、円安ももっと進む事になるでしょう。

    金融緩和は物価上昇率2%を目標に続けられます。しかし、金融緩和自体には物価上昇の効果は無いという分析結果が出ています。なので、なかなか物価が上昇せず、この政策が長期にわたり続く可能性が有ります。長期にわたり、株価上昇、円安、不動産価格上昇が続くかもしれないという事です。

    しかし、この論文の分析では、株価上昇は確実に生産高の増加につながる、と分析されています。その生産高増加が景気回復や、政府が目指している緩やかなインフレに向かう事ができたら良いと思います。

    ただし、生産高が増加すると言っても、魅力のある製品・商品を生産できるかそうで無いかで、日本国内や世界で売れるか売れないかが左右されると思われます。つまり、日本の企業が魅力のある製品・商品を作り出すことができるのかどうかが重要なのではないかと。今後は、企業の底力・技術力が試される時だと思います。

    魅力のある製品・商品が日本および世界中で売れて本格的に景気が回復する事になれば、今回の金融政策、アベノミクスはひょっとしたら成功を収められるかも知れません。しかし、万が一魅力が不十分で売れない事態になれば・・・株高などはある時点で単なるバブルで終わり、バブル崩壊後に深刻なダメージを受ける事になるのかも知れません。今後の日本がどちらに向かうのか。今の未熟な私には、どちらに向かうのかは判断できません。日本の企業の実力を把握できれば判断材料にできるかも知れません。もっと勉強して行きたく思います。

    あと、気になるのは、量的金融緩和で長期金利が上がってしまう事です。2012年末で1000兆円を超えるとされる国債残高は大丈夫なのでしょうか。このことも、今後詳しく考えて行きたいと思っています。


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    アメリカの金融緩和(QE)と日本の金融緩和の今後 ~野口悠紀雄氏の分析~

    アメリカの問題は、企業利益は増えても雇用増や賃金上昇にはつながらない事のようです。
    企業利益が増え、高所得者はどんどん給料が上がって行く。それなのに失業者はずっと失業したまま。一般労働者の給料は上がらない。給料は上がらないのに、インフレなので物価は上がっていく・・・。アメリカの金融緩和後の実体はこのような事であり、所得格差の拡大が問題である、と野口悠紀雄氏は提言します。

    ※ただし、アメリカの失業率について、リーマンショックの金融危機前に4%台だった失業率が金融危機の時に9%台に上がり、その後わずかながらも下がり続け2013年3月時点では7.6%になっています。労働者の賃金も企業利益の伸びに対しては増え方は少ないですが、わずかづつは上昇しています。これは、企業がいったん減らした雇用や賃金は業績が改善したとしてもすぐには回復させないこと、それらの回復には時間がかかる事である事をもの語っていると思います。今日の世界では、大きい小さいの差は有れ、バブル(もしくはミニバブル)発生とそのバブル崩壊が常に繰り返されていく世の中であると思います。そして、バブルが崩壊した時の一番の被害者が一般の労働者であり、失業してしまう人々です。バブル崩壊により失業率が上がり賃金も上がらない、そして企業の利益水準が復活しても雇用や賃金の回復に時間がかかる、となれば、バブルの恩恵よりバブル崩壊のダメージの方かはかり知れないと感じます。「バブルを体験してみたい」と言う声もたまに聞きますし、「バブルで株などで儲けられたらうれしいな」とかも考えてしまいますが、バブルは、実体経済に対しての弊害が本当に大きい、良くないものだ、強くそう感じます。

    話がそれましたが、アメリカは一見経済が好調のように見えるが雇用や賃金が上昇しない原因に関して、野口悠紀雄氏は下記のように言っています。

    理由① 新興国の工業化で先進国の製造業が縮小し、賃金の伸びも低くなった。(日本と同じ状況。)
    →(例)アップルのIphonなどは世界中の企業で水平分業で安い労働力で安い原価で製造し、高く売って利益を得る。しかし水平分業のほとんどがアメリカ国外で行われ、アメリカ国内の雇用は増えない。
    ※日本では、この新興国の工業化による製造業の縮小によって、製造業からサービス産業への労働力のシフトと所得の低下が起こり、デフレの根本的な原因となっているという野口氏の考えを以前見ました。でもアメリカがなぜデフレにならないかと言う事に対しては、ガソリンなどのエネルギー価格の上昇や、アメリカでは移民流入などで人口が増加し、家賃などのサービス価格が上昇した事によるとされています。

    理由② アメリカ国内で伸びたのは、金融サービスなどの高度な専門分野のサービスである。その分野に携わっている少数の人だけが高い所得を得るようになり、所得格差が発生した。

    野口悠紀雄氏は、上記①、②のような構造的な問題に対して金融政策で対処する事は誤りであると断じます。
    アメリカの場合はこれに対処する方法が社会保障制度の拡充・・・医療保険制度・失業保険・税を用いた資産の再分配の促進・・・これらが対応策であると。オマバ大統領が一生懸命進めている内容ですね。

    また、アメリカの金融緩和の弊害として、日本の国債に流れ込んだ資金による国債バブル(異常に金利が低い状態)の発生や、欧州で起こったユーロ危機の引き金になったのだと野口氏は言います。金融緩和でのマネーは、どこに流れこんでどんな影響を与えるか読めないというのです。

    ここまで考えた個人的な印象・・・
    金融緩和はある特定の人々が非常に恩恵を受けやすいもの
    ・一般労働者の所得改善、失業率改善にはなかなかつながらないもの
    ・国際的な悪影響が起こりうるもの(バブルや国債金利への影響など。日本国債自体の金利の動きも怖い。)

    これらが有ると思います。当然、政策を行っている日本政府も上記の事くらいは十分理解していると信じています。個人的には金融緩和による日本経済の活発化は必要と思っていますが、政府には上記の事を十分気をつけて政策を進めていただきたく、今後を見守りたいです。






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    金融緩和でジャブジャブのマネーが向かう先は・・・バブル?

    金融緩和でマネタリーベースを増やし、金利が下がることでお金を借りる人が増え、マネーストックが増える事が景気回復の流れである事をこれまで見てきました。しかし、今の世の中はマネタリーベースを増やしてもマネーストックが増えない事が新たな常識となりつつあるようです。
    アメリカの金融緩和QE1~QE3においても、マネーストックの増え方は少ないという事実が有るとの事です。

    なぜ、マネタリーベースが増えてもマネーストックが増えないかという事に関しては、経済学的に貨幣中心的立場に立つか、実体経済中心的に立つかによって考えに差が出てしまいます。

    貨幣中心的立場の考え方は、マネタリーベースを増加させれば必ず物価は上がるものであり、上がらないのは増加量が足らないからだという事になります。

    実体経済中心的な考えは、企業の投資意欲が低迷している時にマネタリーベースをどんなに増やしても、どんなに金利を低下させても意味がない、となります。企業の投資意欲を回復する事、すなわち企業の競争力改善、業績改善が進んでこそ投資意欲が起こり健全な景気回復が可能になる、との考えになります。

    今の黒田総裁が前者、白川前総裁が後者という事になります。名前も白と黒とで対象的ですが、考え方も180度異なり対照的であり、ある意味面白いです。どのような結果になるにしろ、時が過ぎて将来の日本から今の日本を振り返った時に、歴史的な転換点の記録となるものと思います。

    個人的には。
    白川前総裁の手堅い考えがもっともな事だとは思います。
    しかし、製造業がここまで低迷気味となった日本に対して、業績改善のきっかけを与えられるものなら与えてみたく、黒田総裁の政策の行く末をしっかり見たいと思います。(積みあがった赤字国債の動きがとても心配では有るのですが・・・)

    しかし、企業の投資意欲が少なく借り手が無い時のこの異次元量的緩和でジャブジャブになったマネーはどこに向かうでしょうか?

    土地なのか、株なのか、私のレベルでははっきりと「これ」と言う事はできませんが、どこかにバブルが起こるはずと思います。すでに東証REIT指数が上昇りており、不動産価格の上昇が予測されているようです。いままで安かった分価格が上がるのでしょうけど、どこまで上がるのか。バブルは終わってみなければわからないと言いますから。

    バブルは、日本で起こるのか、それとも海外に流出したマネーがアメリカか、アジアか、ヨーロッパで起こすのか。一国の金融政策が世界に影響を与える世の中です。ミニバブルなのか大きなバブルなのかは分かりませんが、起こらないと考える方が不自然と思います。どこかでバブルがはじければ、その悪影響は全世界に影響するものと思われますが、そうなった時にその悪影響が少なければ良いのですが・・・。


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